『リハビリ教育のネタ』:その31.―適正な運営―
去る6月5日に開催された定期総会に参加、合わせて、前日の運営幹事会にも出席した。会員校数は、ついに150校。協議会としても、教育の質のレベルも基準化していかなければならない。
その会場外で、出席の先生方と懇談したが、そのとき小生の知識では不明確で答えることが出来なかったことがあったので、このコーナーを借りて答えておこう。
懇談のなかで、学校運営や授業運用についての戸惑いも話題となったが、その根源は、法改正により、従来の厚生労働省の中央業務の多くが、地方厚生局に移ったことにある。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に関係しても然りで、「理学療法士及び作業療法士法」で『第17条の2項』が、「言語聴覚士法」では『第45条の2項』が加えられて、厚生労働大臣の権限が地方厚生局長に委任された。
確答できなかった〈その1〉で、健政局長通知「理学療法士作業療法士養成施設指導要領について」の5(3)にある、『授業時間数は実時間で計算』しないといけないことについてである。教育基本法が元になるが、「大学設置基準」の第21条で、そして「専修学校設置基準」の第16条で、授業時数で15時間が一区切りであって講義であれば1単位となる。「大学設置基準」では、第22条で1年間の授業が定期試験や行事を含めて35週以上でないといけないことを決めている。「専修学校規定」にはこの項目はないが、ここから考えれば、定期試験は単位にかかわる授業時間数には含まないと解釈される。なお、「専修学校設置基準」第5条で、専修学校では年間800時間以上の授業時間数規定がある。
〈その2〉で1単位の1時間を何分計算するかについて、昭和51年に出された文部事務次官通達「学校教育法の一部を改正する法律等の施行について」の第5章2条1項で、『1単位時間は50分を原則として教育上支障のない場合には45分でも差し支えない』としている。なお、大学にはこの単位時間規定がない。単位数と時間数の関係をさらに知りたい方は http://dns1.kochireha.ac.jp/gakuho/2005-2.pdf の『知っとうせ』を読まれたし。
〈その3〉で40名以上の合同授業を認めていないことについて、「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」第2条6が基準で、「専修学校設置基準」第6条にても授業を行うに生徒数40名が一応の基準になっている。
〈その4〉で、「指定報告」の臨床実習に関してである。「理学療法士及び作業療法士法施行令」第12条で『年次報告義務』が、「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」第6条で『報告事項』が、「理学療法士作業療法士養成施設指導要領について」の8条で『実習施設について』がある。臨床実習施設の変更があるときは、「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」第5条により、届出なければならない。しかし、それ以上の答えはいまのところ見つけられない。
それから、個人情報保護に関して実習生と患者との間で誓約書を取り交わすことの看護系での考え方は、厚生労働省の「看護基礎教育における技術教育のあり方に関する検討会報告書 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/03/s0317-4.html 」にあり、その様式は「臨地実習説明書・同意書の例」として掲載されている。また、ラポールrapportという看護教育に関するホームページ http://e-rapport.net/index.php の中の「ラポール相談室」に「臨地実習同意書」についての法的見解がある。メンバー登録は簡単にできるので、一見されたい。
(茂野史利)